【どこでもマンション鑑定団】Vol.16 “ 住みたい人気の街 ” ランキング上位の『兵庫県神戸市』｜property technologies

2025年（令和7年）9月16日、国土交通省は全国2万1441地点を対象に7月1日時点の価格を調べた基準地価（価格）を公表しました。全国の住宅地・商業地を含む全用途平均で前年比1.5%上昇し、4年連続の上昇となりました。

詳細は、「令和7年 都道府県地価調査の概要」をご参照ください。
https://www.mlit.go.jp/totikensangyo/totikensangyo_fr4_000044.html

本企画【どこでもマンション鑑定団】では、基準地価（価格）の変動が見られた各エリアについて、『KAITRY（カイトリー）』エンジンのデータを活用し、基準地周辺（今回は兵庫県神戸市東灘区）の「マンション一般市場価格/直近5年」の事例調査をしていきます。

住宅地は全国平均で1.0%上がっています。また、東京、大阪、名古屋の3大都市圏は平均3.2%上昇しています。東京23区全体では、+8.3％で、23区全てで上昇幅が拡大しました。神戸市内では、平坦地や駅徒歩圏など、生活利便性に優れた地域を中心に、地価は上昇傾向で推移しています。上昇率が8.2%と県内トップだったのが、「神戸市東灘区田中町」の調査地点（基準地）でした。

今回は、基準地（東灘-9）周辺の下記エリア内のマンション事例①（築10年～19年）、マンション事例②（築20年～29年）、マンション事例③（築30年～45年）を対象に、過去5年の一般市場価格を抽出します。

基準地価（価格）に関する詳しい記事はこちら

その街は、常に海と共にある。六甲の山並みが海の間際まで迫り、その限られた地に、人々は知恵と美意識を凝縮させて街を築いてきた。神戸は、単なる「おしゃれな港町」という言葉では到底語り尽くせない、深い奥行きと多様な顔を持つ都市である。

神戸の最大の魅力は、その類稀な地理的条件にある。市街地の中心・三宮から直径5kmほどの範囲に、瀬戸内海と雄大な六甲山系が収まり、都市機能と豊かな自然が息を呑むほど近接している。この「コンパクトさ」は、市民の暮らしに比類なき豊かさをもたらす。都心で働きながら、仕事終わりには海辺を散歩し、週末には六甲山でハイキングや森林浴を楽しむ。都市の利便性と自然の癒やし、その両方を日常として享受できる贅沢が、ここにはある。

1868年の開港以来、神戸は世界への玄関口として日本の近代化を牽引してきた。その歴史は、街の風景に色濃く刻まれている。重厚な洋館が並ぶ旧居留地、風見鶏の館に象徴される北野異人館街、そして活気あふれる南京町（中華街）。これらのエリアは、西洋と東洋の文化が交錯する「異国情緒」を今に伝えている。 この国際性こそが、神戸独自の食文化を花開かせた。世界に名を馳せる「神戸ビーフ」、開港と共に伝わり独自の進化を遂げた「洋菓子」と「パン」の文化、そして六甲の良質な水が育む日本一の酒どころ「灘の酒」。これら全てが、本物を受け入れ磨き上げてきた神戸の懐の深さを物語っている。

神戸の真価は、観光地としてだけでなく、「暮らす街」としての多様性にある。この街は、決して一つのイメージでは測れない。中央区のような洗練された都会の顔を持つ一方で、市域は東西南北に広く、多彩なライフスタイルを受け入れる。 海を間近に感じる須磨区や垂水区での暮らし。歴史ある酒蔵が日常に溶け込む灘区。そして、市街地から少し足を伸ばせば、北区や西区には美しい田園風景と里山が広がり、豊かな自然の中での子育ても選択できる。豊臣秀吉も愛した日本三古泉・有馬温泉さえも、神戸市の一部なのだ。一つの都市が、これほど多様な「暮らしの舞台」を用意している例は稀有だろう。

阪神・淡路大震災という未曾有の困難を乗り越えた経験は、この街の絆を強め、未来へ進む力となっている。近年では、神戸空港の国際線就航が決定し、アジアへのゲートウェイとしての役割はさらに高まろうとしている。伝統を守りながらも、医療産業都市構想やSDGsへの取り組みなど、常に新しい挑戦を続ける革新性。それこそが、いつの時代も人々を惹きつけてきた神戸の原動力である。

歴史、文化、自然、そして未来への活力。すべてが凝縮されたこの港町は、訪れる者にも、住まう者にも、尽きることのない発見と喜びを与え続けてくれる。

まずは、マンション事例①（築10年～19年、以下Aマンション）について、
該当エリア内に位置するマンションを選定し、調査条件を満たすお部屋の一般市場価格（2021年/2022年/2023年/2024年/2025年）を『KAITRY』エンジンで抽出してみます。

Aマンションの一般市場価格・坪単価の推移は上記【図3】の通りです。
2021年は4,450 万円（坪単価：約210万円 （以下 @210万円） ）でしたが、翌2022年は4,700万円（@222万円）と上昇、2023年は4,700万円（@222万円）と横ばい、2024年4,730万円（@223万円）には微増し、2025年は5,000万円（@236万円）と大きく上昇したことがわかります。

つぎは、マンション事例②（築20年～29年、以下Bマンション）について、
該当エリア内に位置するマンションを選定し、調査条件を満たすお部屋の一般市場価格（2021年/2022年/2023年/2024年/2025年）を『KAITRY』エンジンで抽出してみます。

Bマンションの一般市場価格・坪単価の推移は上記【図4】の通りです。
2021年は3,800万円（@179万円）でしたが、翌2022年は3,990万円（@188万円）と上昇、2023年は3,960万円（@187万円）と微減し、2024年は3,970万円（@187万円）とほぼ横ばい、2025年は4,200万円（@198万円）と大きく上昇したことがわかります。

さいごに、マンション事例③（築30年～45年、以下Cマンション）について、
該当エリア内に位置するマンションを選定し、調査条件を満たすお部屋の一般市場価格（2021年/2022年/2023年/2024年/2025年）を『KAITRY』エンジンで抽出してみます。

Cマンションの一般市場価格・坪単価の推移は上記【図5】の通りです。
2021年は2,400万円（@113万円）でしたが、翌2022年は2,530万円（@119万円）と上昇、2023年は2,490万円（@117万円）、2024年は2,470万円（@116万円）と続けて下降し、2025年は2,620万円（@123万円）と大きく上昇をしていることがわかります。

今回、「Aマンション（築17年）」「Bマンション（築28年）」「Cマンション（築43年）」のマンション一般市場価格を「KAITRY（カイトリー）」エンジンを使って過去5年に遡って調査しましたが、基準地価（価格）同様、マンション価格も上昇している結果となりました。2021年の坪単価と2025年の坪単価を比較しますと、5年間で9～13％の上昇が見られます。中古マンション価格は、新築マンションの価格上昇や、低金利による需要増、建設費の高騰など、さまざまな要因が絡み合って上昇していると考えられます。

マンション購入を検討するとき、みなさんは何を基準に「高い」「安い」を判断されているでしょうか？多くの方は価格や間取りなどで比較しているかもしれませんが、不動産のプロはもっと正確な指標を使っています。

不動産のプロが物件価値を見極める際に活用しているのが「坪単価」や「㎡単価」です。この指標を使えば、マンションを公平に比較することができます。

坪単価の基礎知識
　「坪」の定義：1坪 = 約3.3㎡
　坪単価の算出方法：マンション価格 ÷ 専有面積

具体的な計算例
　たとえば、4,800万円の70㎡のマンションの場合：
　　4,800万円 ÷ 70㎡ = 約68.5万円/㎡
　　68.5万円/㎡ × 3.3 = 約226万円/坪

単価で比較すると、以下のような利点があります：

▶広さの異なるマンション同士でも公平に比較できる
▶エリア相場から見た割高・割安が一目瞭然
▶リノベーションや売却時の参考指標になる

マンションを検討（売却・購入）する際は、所有しているマンションや気になっているマンションの坪単価や㎡単価を必ず計算してみましょう。同じエリアの似た条件の物件と比較することで、そのマンションが適正価格かどうか判断できるようになります。

今回は兵庫県神戸市に焦点を当てまして、「マンション一般市場価格」を見てきました。
本記事を読まれまして、マンション価格の変動（推移）に驚かれた方もいらっしゃれば、現在マンションにお住いの方であれば、”わたしの地域だと、どうなのだろう”と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

もし、ご所有のマンション価格を調べたい場合は、
AI査定プラットフォーム『KAITRY』を利用してみてみましょう。

マンション名を入力し、
①　広さ　（例えば 65㎡）
②　間取り　（例えば 3LDK）
③　階数　（例えば 4階）
を入力すると最短5秒で買取参考価格（※）が表示されます。

※査定結果は、AIによる参考価格となります。
昨今の不動産価格変動の影響により、売却価格が上下する可能性がございます。
正式な価格は現地での訪問査定実施後に確定しますのでご了承ください。

『KAITRY』は、「住み替えを、もっと気軽に。もっと楽しく。」をコンセプトとした日本最大級のiBuyer（アイバイヤー）プラットフォームです。
ユーザーは、最短5秒のAI査定によって、PC（パソコン）やスマホ、タブレットなどでいつでもどこでも自身のマンションがいくらで売却できるかを確認できます。売却依頼から最短3日で現金化も可能です。

（編集・執筆／property technologies 永江 直人）

「UNLOCK YOUR POSSIBILITIES. ～テクノロジーで人生の可能性を解き放つ～」というミッションを掲げています。年間36,000件超の不動産価格査定実績やグループ累計約13,500戸の不動産販売で培ったリアルな取引データ・ノウハウを背景に、「リアル（住まい）×テクノロジー」で実現する「誰もが」「いつでも」「何度でも」「気軽に」住み替えることができる未来に向け、手軽でお客様にとって利便性の高い不動産取引を提供しています。

＜会社概要＞
会社名：株式会社property technologies
代表者：代表取締役社長　濱中 雄大
URL：https://pptc.co.jp/
本社：東京都渋谷区本町3-12-1 住友不動産西新宿ビル6号館12階
設立：2020年11月16日
上場：東京証券取引所グロース市場（5527）