マクニカ、aiMotiveと共同でデータ収集・処理環境を構築し、 取得したデータをもとにAIを使って生成したデータを提供する先進的サービスを開始
~自動運転のデータドリブン開発の加速を支援~
株式会社マクニカ(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:原 一将、以下マクニカ)は、aiMotive kft.(本社:Hungary Budapest、CEO:László Kishonti、以下aiMotive(エーアイモーティブ、))と共同で、同社のデータ収集パイプラインツールであるaiData*1を用いたデータ収集・処理環境を構築し、実証車両のカメラ・LIDARから取得した環境データをもとに生成した4D自動アノテーションやデジタルツインデータを提供する先進的サービスを開始することを本日発表いたします。
自動運転やADAS(先進運転支援システム)のシステムを開発するにあたり、取得するデータ量は増加の一途を辿っています。AIアルゴリズムの開発においてアノテーションは必須のプロセスとなりますが、現在主流の2Dアノテーションは人手によるもので、そのためセンサーの数やデータ量が増加するにしたがい工数も増大してしまいます。
さらに、自動運転の開発には膨大な学習データと検証シナリオが必要ですが、時間や人件費などの制約により、取得できるデータには限界があります。加えて、自動運転やADASソフトウェアの品質向上には、天候や事故シーンなど、現実には取得困難なデータも必要とされます。
このような状況下において、現在中心となっている現実データとシミュレーションを活用したハイブリット検証を、今後自動アノテーションやシミュレーションでの検証テストなどにより、開発の効率化を図っていく必要があります。さらに、自動運転や高度なADASシステムを開発するためには、データ量だけでなく、収集するデータの品質、バリエーションを向上させいくことがシステム品質向上に不可欠となります。
この度、マクニカがaiMotiveと共同で構築したデータ収集・処理環境は、aiMotiveのソフトウェア技術を活用することで、従来のデータ収集システムに比べ、より高精度かつ高品質なデータの取得を可能にします。実証車両のカメラ・LIDARから環境データを取得するだけでなく、そのデータをもとに自動で4Dアノテーションやデジタルツイン環境を再構築し、それらのデータを提供します。さらに、aiMotiveのデジタルツイン再構築技術であるWorld Extractor*2を利用することで、希望する場所に高精度のマップをわずか数日で提供することが可能です。加えて、データ収集・処理環境を搭載したマクニカの自動運転開発向け実証車両を活用することで、低コストかつスピーディーに導入することができます。
このように、同サービスを導入することにより、実際の環境を簡易的にデジタルツイン化し、そのデジタル環境内で精度の高いシミュレーションを実現することが可能となります。
マクニカは、同サービスを用いて日本の自動車メーカーや自動車部品メーカー向けの自動運転及びADASソフトウェアの開発をサポートし、ソフトウェアの品質を向上させることで、より安全な自動運転システムの開発を促進し、その結果、交通事故の低減と、安全かつ自由に移動できる社会の実現に貢献します。
aiMotiveの副CEO兼aiDataシニアバイスプレジデントであるPeter Kovacs氏は次のように述べています。
「マクニカの提供するソリューションは、独自のADAS及びADソリューションを開発する日本のOEMの特定のニーズに対応するだけでなく、当社のテクノロジーがあらゆる市場での革新的な開発をどのようにサポートできるかを示すことになります。このパートナーシップは、マクニカの日本市場に関する深い知識と aiMotive の最先端の AI ソリューションを組み合わせることで、日本の OEM に比類のない価値を提供し、両社の絆を強化します。」
<データ収集・処理環境を搭載したマクニカの自動運転開発向け実証車両macniCAR>

*1:aiDataとは、自動運転/ADASシステムの開発に必要な走行データを収集し、それをソフトウェア開発に活用するための管理及びパイプラインツール
*2:World Extractorとは、自動運転/ADASシステムをシミュレーションを用いて開発するためのシナリオ作成に必要なデジタルツイン環境を実走行データから構築するためのソリューション
【サービスの詳細はこちら】
URL:https://www.macnica.co.jp/business/maas/services/133570/
【製品に関するお問い合せ先はこちら】
株式会社マクニカ スマートシティ&モビリティ事業部
TEL :045-470-9118
MAIL: auto-solution@macnica.co.jp
※本文中に記載の社名及び製品名は、株式会社マクニカ及び各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご承知ください。
aiMotive kft.について
aiMotive は、ハンガリー・ブダペストに本拠を置く、AIベースの自動運転技術のリーディングプロバイダであり、自動車OEM/Tier-1部品メーカーにスケーラブルなソリューションを提供しています。aiMotiveは自動運転用組み込みソフトウェア「aiDrive」、シミュレーションプラットフォーム「aiSim」、データ収集パイプラインツール「aiData」、ニューラルネットワークアクセラレーターIP「aiWare」の製品ポートフォリオを持ち、量産対応のAD/ADAS開発を支援しています。
aiMotiveについて:https://aimotive.com/web/jp/
株式会社マクニカについて
マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界28か国/地域91拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。
マクニカについて:www.macnica.co.jp


