腸疾患治療の第一人者・松生恒夫先生が大注目! 「脂肪燃焼」だけじゃない、 消化器内科医が提唱する「腸内環境リセット」効果も ~基礎代謝が上がる冬にこそ注目したい、MCTオイルの健康長寿力~
この度、油脂の健康価値や日常生活での取り入れ方を発信しているヘルシーオイル・プラス・コンソーシアムは、巷で話題の健康オイル「MCTオイル(中鎖脂肪酸100%で構成された食用油)」について、漫画・図解・体験者のレポートを踏まえ、多くの臨床例と科学的データをもとに分かりやすく解説する超実践的なムック本「MCTオイルのすごい健康長寿力」が2025年12月22日(月)に株式会社主婦の友社から発刊されたことを記念し、著者であり、これまでに4万人以上の大腸内視鏡検査を行なってきた消化器内科医・松生恒夫先生にお話を聞きました。
なぜ腸の専門家が脂肪燃焼オイル・MCTオイルに注目しているのか
腸の専門家として長年、腸内環境と生活習慣病の関係を診てきましたが、便秘に悩む人の多くに共通するのは、腸の働きが鈍り、代謝が停滞することです。実際の診療の中で、MCTオイルを摂り入れてもらうと、「お通じがスムーズになった」「お腹周りが細くなった」といった声が数多く寄せられました。
私が独自に行ったクリニックの調査・研究では、実践者のほぼ100%の患者で便通改善効果が得られています。これらの経験を経て、元々認知されている『脂肪燃焼効果』に加えて、『腸の機能をリセットする=排出力を高める効果』を持つMCTオイルに注目し、書籍出版に至りました。

■ MCTオイルと脂肪燃焼効果:脂肪燃焼体質になりリバウンドもしにくい体に
「油=太る」という常識をくつがえす、“脂肪が燃える油”がMCTオイルです。
MCTオイルが肝臓に届くと、脂肪をエネルギーに変える反応がすぐに始まり、その過程で「ケトン体」という新しいエネルギー源が生まれます。このケトン体は、細胞のエネルギー産生器官「ミトコンドリア」を刺激し、脂肪を燃やす力を高める「脂肪燃焼スイッチ」として働きます。結果、脂肪の燃焼効率が上がり、体内に眠っていた脂肪が再びエネルギーとして使われやすくなるのです。
また、MCTオイルは、他の一般的な油とは代謝の経路が異なり、代謝のスピードが圧倒的に速いという特徴があります。一般的な油はエネルギーとして使われるまでに時間がかかり、余れば脂肪として蓄えられますが、MCTオイルは一般的な油の4倍速くエネルギーになるため「体脂肪になりにくい」のです。さらにMCTオイルは、糖質制限をしなくてもケトン体を生み出せるという特徴をもちます。通常、ケトン体は体内の糖を使い切ったときに生成されますが、MCTオイルは代謝の過程でケトン体を生成。糖質を極端に減らさなくても「ケトン代謝モード(糖ではなく脂肪を燃やしてエネルギーをつくる状態)」に入りやすいのです。
さらにMCTオイルを摂ると、日常のあらゆる動きが「燃焼タイム」に変わります。体の中ではDIT(食事誘発性熱産生)が上がり、続いてNEAT(運動以外の身体活動)も高まることで、同じ動作でもエネルギー消費量がアップするのです。例えば掃除や立ち仕事、通勤などのちょっとした動きでも脂肪が燃えやすくなります。特別な運動をしなくても脂肪を燃やせる。それが、MCTオイルがもたらす代謝アップのメカニズムです。


■ MCTオイルと腸内環境改善:MCTオイルからはじまる「腸・大復活物語」
MCTオイルは「腸内リセット効果」も持っています。便秘に悩む人の多くに共通するのは、腸の働きが鈍り代謝が停滞することです。動きが鈍った腸を立て直すには、「腸が動き出すきっかけ」をつくることが大切です。そこで役立つのがMCTオイルです。
MCTオイルは、小腸で素早く吸収される際に腸管をやさしく刺激し、停滞していた腸が再び動きやすい状態をつくります。さらに、吸収されなかった分のMCTオイルは大腸で“潤滑油”のように働き、便のすべりをよくします。この2つの働きが重なることで排便力が高まり、便やガスがスムーズに排出され、腸の環境が整っていくのです。さらにMCTオイルを摂ることで、「短鎖脂肪酸」をつくる善玉菌の働きが活発になり、脂肪をエネルギーに変えるミトコンドリアの働きをあと押しします。
このように、「動かす」「整える」「燃やす」を同時に叶える、『腸から始まる大復活オイル』と言えるのです。

■ MCTオイルの摂取方法:いつ、どのように摂取すると効果が得られるの?
MCTオイルと、名前の響きだけ聞くとサプリのようなものを思い浮かべると思いますが、実はスーパーやドラッグストアに陳列されている商品であり、年々身近な食材になってきています。MCTオイルは、透明で味やにおいが少ないオイルであるため、普段の食生活に取り入れやすいのも魅力です。また取り入れるタイミングによっても期待できる効果が異なります。
摂取タイミングと期待される効果
○朝→エネルギー補給、脂肪燃焼・集中力アップに有効
○昼→午後のエネルギー補給、脂肪燃焼・集中力アップに有効
○夜→睡眠中の脂肪燃焼サポート、体の回復に有効
おすすめの食べ合わせはいくつかありますが、すでに取り入れている人の多い食材に合わせるのが良いと思います。
オススメは「MCTオイル×ヨーグルト」の組合せです。MCTオイルとヨーグルトは、MCTオイルが脳と体にエネルギーを、ヨーグルトは腸内環境を整える効果のある強力コンビです。この組み合わせは、実際に私のクリニックでも、患者さんに試していただいた腸内リセット法です。
また、近年注目されている食物繊維である「発酵性食物繊維」が豊富な果物と組み合わせれば、さらなる健康効果が期待できます。
※目安量(1日小さじ1/2)や最低限の注意点(加熱は原則NGのため生食で摂取など)を守り取り入れることをお勧めします。

まだまだある!MCTオイルのすごい健康効果
脂肪燃焼効果、腸内環境改善効果以外にも様々な健康効果が期待されています。以下は一例です。
(1) 若々しさを保つアンチエイジング
MCTオイルを摂取することで細胞のエネルギー源となるケトン体を産生します。このケトン体が、エネルギーをつくり出す工場のような働きをする「ミトコンドリア」を活性化させます。そして生み出されたエネルギーが代謝・血流・肌ツヤ回復までも支えているので、MCTオイルは若々しさを保つことにもつながると考えられています。
(2) 脳のエネルギー活性で集中力維持
脳は、全エネルギーの約20%を使用します。主な燃料はブドウ糖ですが、長時間の仕事や食後の血糖変動によってエネルギーが不足すると、集中力が途切れたり、ぼんやりしたりすることがあります。そこでパフォーマンスを上げたい人にとってMCTオイルは、脳にエネルギーを与える最適な食材といえます。MCTオイルの分解後に産生されるケトン体が血液を通って脳に運ばれ、神経細胞の燃料としてすぐに使われます。こうして糖だけに頼らない「ハイブリッド脳」をつくることで、ブドウ糖が減ってもエネルギー切れを起こしにくくなるのです。
(3) 生活習慣病や大腸がんなどの大病のリスク軽減可能性
肥満、糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病は現代人の健康課題の中心と言われています。これらが進行させる動脈硬化の予防・改善にもMCTオイルが役立ちます。MCTオイルは、一般的な植物油と比べて吸収と代謝が速く、摂取後すぐにエネルギーとして利用されるため、血中に脂肪が滞留しにくいという特徴を持っています。そのため、食生活にMCTオイルを取り入れることで、資質や血糖のバランスを整え、生活習慣病のリスクを軽減することが期待されます。
松生恒夫先生プロフィール

松生クリニック院長医学博士。東京慈恵会医科大学卒業。同大学第三病院内科助手、松島病院大腸肛門病センター診療部長などを経て、2004年、東京都立川市に松生クリニックを開業。6万件以上の大腸内視鏡検査を行ってきた腸疾患治療の第一人者。便秘外来の専門医として地中海式食生活、漢方療法、音楽療法などを取り入れた診療で効果を上げている。著書・監修書に『バナナのすごい健康長寿力』(主婦の友社)、『腸管バリア 強化法大全』(シロクマ社)、『健康の9割は腸内環境で決まる』(PHP新書)、『血糖値は「腸」で下がる』(青春出版社)など多数。
ヘルシーオイル・プラス・コンソーシアムについて
脂質は体内でさまざまな働きを担う必須の栄養素です。からだを動かす効率的なエネルギー源であるだけでなく、健康でいるために、多彩な役割を果たしています。近年特に注目されているのが、脂肪の燃焼を高める「MCT」と、からだ本来の機能を整える「オメガ3(アマニ油・えごま油)」です。「ヘルシーオイル・プラス・コンソーシアム」は、「MCT分科会」と「オメガ3分科会」を持つ機関として、専門家の知見や最新研究などを交えながら、脂質栄養全般、MCT、オメガ3の健康価値を広く発信していきます。







