温泉観光地にて夜間運行を含む最新型自動運転EVバスの公道実証実験を開始
~自動運転が地域にもたらすソーシャルインパクトを検証~
株式会社マクニカ、株式会社福山コンサルタント、株式会社ケー・シー・エスの3社は、昨年に引き続き、佐賀県嬉野市と共同で、地域との共創による自動運転車両の公道実証実験(自動運転レベル2)を実施し、社会実装時を見据えた自動運転が地域にもたらすソーシャルインパクトへの貢献度合いを検証します。
株式会社ケー・シー・エス、日本工営株式会社、株式会社福山コンサルタントの3社で組成するJVは、内閣府の未来技術社会実装事業に選定された「嬉野市未来技術地域実装事業」の運営業務を佐賀県嬉野市から令和3年度より受託し、「来訪者の移動を支えるモビリティサービス」をテーマに、株式会社マクニカが提供する自動運転EVバス*1を今後の観光まちづくりにおける「地域共創シンボル」として地域実装すべく事業を実施しています。
令和5年度には、佐賀県で初となる自動運転EVバスの公道実証実験を実施し、遠隔運行管理システム*2の活用による運行上の課題やアンケート調査等により社会受容性等を把握しました。
令和6年度は、令和5年度の実験で得られた課題に対し、地域との対話や共創を通じて解決策を見出しながら、社会実装時のサービス形態やビジネスモデルを見据えた実証実験を実施し、利用者ニーズや夜間運行の必要性、安全対策、収益性等について検証を行いました。
3年目となる令和7年度は、社会実装を見据えた最新型の自動運転EVバスEVOの2台運行(夜間走行含む)にて、様々なユースケースにおけるソーシャルインパクトを検証します。
車両内では、嬉野市のご当地Vtuber「つるふぇった」様によるライブ配信(金~日の午後を予定)を実施し、嬉野温泉の魅力を観光客の皆様へ発信するだけでなく、双方向のコミュニケーションを通じた非日常的な体験を提供いたします。加えて、嬉野温泉商店街で購入できるお菓子等の試食体験や、商店街の12店舗で使用可能なクーポン配布、デジタルマップ*3を活用したバスロケーション情報や店舗・温泉情報の提供など、乗車後にも嬉野温泉を堪能できる各種サービスを提供します。また今回、遠隔監視は常陸太田市に新設されたマクニカの遠隔運行管理センター *4にて実施します。
最後に、これらのサービスも含めた今年度の実証実験結果を踏まえ、令和8年度以降の取り組み方針について検討します。



【本実証実験の概要】
■ 運行期間 :2025年11月5日(水)~11月23日(日)
■ 運行時間 :9時台~18時台(1日11便)
※運行期間中の金曜日と土曜日は日中(11便)に加えて夜間便(3便)を運行
■ 自動運転車両 :自動運転EVバスEVO、EVO3(最新型) 合計2台
■ 自動運転レベル :自動運転レベル2で走行
■ 走行ルート :嬉野温泉駅と温泉街を循環するルート

■ 乗車方法 :一般の路線バス等と同様、専用の「バス停」にて乗降(予約不要)
※乗客定員は9名ですので満席時は乗車頂けない場合があります。
■ 運行ダイヤ :運行期間中は以下の時間帯に運行します。

※実証実験の詳細は、下記嬉野市のホームページをご覧ください。
https://www.city.ureshino.lg.jp/shisei/keikaku/_28638/_32318.html
*1:自動運転EVバス EVO・EVO3(Navya Mobility製)
EV0・EVO3ともに自動運転EVシステムを搭載した自動運転シャトルバスです。EV(電気自動車)仕様となり、1回の充電で約9時間(100km)の自動走行が可能です。
EVO
全長:4,776mm
全高:2,652mm
全幅:2,098mm
車両重量:2,689kg
最高速度:18km/h
乗車定員:12名
実証実験時:乗客最大9名乗車可

EVO3
全長:4,780㎜
全高:2,720㎜
全幅:2,170㎜
車両重量:2,500kg
最高速度:18km/h
乗車定員:12名
実証実験時:乗客最大9名乗車可

動力源:電動モーター
自動運転レベル:レベル3相当
※実証実験期間中はレベル2で走行、平均速度10km/h程度
その他:緊急時は同乗のドライバーが手動介入
*2:遠隔運行管理システムeverfleet(マクニカ製)

自動運転の実用化に向けて、車室内の乗客や車両周辺の状況を遠隔地からモニタリングするための統合管理プラットフォームです。モビリティの位置情報、車内外のカメラ映像、車速・ステアリング・バッテリー残量などの車両データを一元的に可視化し、信号機などの交通インフラと連携した外部データとの統合も可能です。これにより、遠隔地からリアルタイムに運行状況を把握し、安全かつ安心な自動運転モビリティの運用を支援します。さらに、複数地域に分散する多様なモビリティを同時に群管理できるほか、運行中の異常をシステムが自動検出・通知することで、1人の遠隔オペレータによる効率的な運行管理を実現。省人化によるオペレーション効率の向上と交通採算性の改善にも貢献します。

*3:デジタルマップ
デジタルマップは、地域の魅力を自由に表現できるカスタマイズ型のデジタルマップです。観光案内や店舗紹介、周辺施設の案内など、地域独自のオリジナルマップを簡単に作成できます。スタンプラリーやクーポン配信、リアルタイムな混雑状況の表示など、来訪者の体験を豊かにする多彩な機能を搭載しており、観光促進や地域活性化に貢献します。

*4:遠隔運行管理センター
遠隔運行管理センターは、マクニカ独自の遠隔運行管理システム「everfleet」を基幹システムとして、車両の位置情報や運行状況、車内外の映像データを統合し、複数地域で運行している自動運転EVバスをはじめとする多様な自動運転車両を一元的に監視・管理する中核拠点です。1 人の遠隔監視員が複数車両を安全かつ効率的に管理できる体制を整え、運行体制の最適化と採算性の向上を図ることで、安全で持続可能なモビリティ社会の実現を支援します。

<本件に関するお問い合わせ先>
株式会社マクニカ スマートシティ&モビリティ事業部
TEL :045-470-9118
MAIL :auto-solution@macnica.co.jp
※本文中に記載の社名及び製品名は、各社の商標または登録商標です。
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