【南魚沼発・クマ被害緊急対策】警戒警報下の里山を救う:放置柿を「雪国の宝」干し柿へ再生する挑戦【クラウドファンディング】
放置柿を「厄介者」から「宝」へ。養蜂家が模索する人と自然の共存モデル
魚沼地方の「干し柿文化」を守り、深刻化するクマ被害から住民を守る循環型プロジェクト始動
さいき養蜂園(所在地:新潟県南魚沼市舞子1915、代表:斎木勇)は、放置された柿の木から生まれるクマ被害の問題に取り組むため、伝統的な「干し柿文化」の継承と環境保全を両立させる新プロジェクトを開始します。クラウドファンディングは2025年10月1日から11月30日まで、「CAMPFIRE」にて実施します。
雪国の食文化と里山の危機 - 深刻化する人身被害
新潟県南魚沼市では近年、ツキノワグマの出没が急増し、令和7年(2025年)には既に3件の人身被害が発生するなど、地域住民の安全が深刻に脅かされています。この原因の一つとなっているのが、収穫されずに放置された柿の実です。冬眠前のクマが栄養価の高い餌を求めて人里に下りてくる誘引原因となっており、市からは「クマ出没警戒警報」が発令される事態にまで発展しています。
かつて雪国の冬の貴重な栄養源として重宝された干し柿は、作り手の高齢化や担い手不足によって干し柿づくりをする家庭が減少。そのため多くの柿の木が放置され、「宝物」だった柿が今では「厄介者」とみなされるようになりました。斎木氏は養蜂業の傍ら、個人的に放置柿の収穫と干し柿加工を行ってきましたが、持続可能な取り組みとするため、今回のプロジェクト化に至りました。
「おいしい一手」で実現する複合的解決策
このプロジェクトの特長は、単なる文化継承や鳥獣被害対策にとどまらない複合的アプローチにあります。
クマと人の共存モデル構築:放置柿を全て収穫することで、クマを人里に誘引する原因を取り除き、人とクマの生活圏のゾーニングを明確化。これにより地域で相次ぐ人身被害の防止だけでなく、クマが駆除される悲しい結末も防ぎます。
雪国の食文化継承:豪雪地帯ならではの知恵が詰まった干し柿文化を次世代に伝承。これまで「厄介者」となっていた柿の木を再び地域の「宝」として再評価します。
持続可能な地域循環モデル:収穫した柿を干し柿やさわし柿として商品化し、その収益を次の採集・加工体制の維持に充てる循環型の仕組みを構築。長期的に自走できる体制を目指します。
斎木氏は「この活動を単なる一過性のものではなく、南魚沼から全国の同様の課題を抱える地域に広がる持続可能なモデルケースにしたい」と展望を語ります。
プロジェクト概要

活動内容
放置柿の収穫・加工による干し柿等の製造
干し柿文化の普及活動
鳥獣被害対策としての効果検証と情報発信
支援用途
2025年11月~12月:リターン品の発送
2026年春:活動の広報強化、柿収穫予約の受付開始
2026年秋以降:持続的な干し柿事業の本格運用開始
さいき養蜂園は、「クマから里山を守る"おいしい"一手」を合言葉に、人と自然が共存する持続可能な地域づくりを目指します。
事業者概要
屋号:さいき養蜂園
所在地:新潟県南魚沼市舞子1915
代表者:斎木 勇
事業内容:養蜂業、ハチミツ・農産物販売、環境保全活動