社会問題化する投げ銭文化に警鐘 —インフルエンサーよっちーが語る現状と展望
自宅で配信アプリを楽しんでいたつもりがいつの間にか破産するかもしれない恐怖
L.I.P/L.I.P Musicは、元ライバーで現在アーティスト・インフルエンサーとして活躍するよっちー氏による投げ銭文化の問題点と今後の展望についてのインタビューを実施しました。
投げ銭文化の変容と社会問題化
ー今回は元ライバーで現在アーティストでありインフルエンサーのよっちーさんに現在社会問題化しつつある投げ銭についてお伺い致します
よっちー
「元々、自分もポコチャという媒体で配信してましたけど、トータル1年くらいだったかな?3年前の話ですけどね。正直3年前から小規模で投げ合いだったり投げ銭強要してるライバーはいましたね。今、社会問題化"しつつ"ではなく社会問題化してるが正しいんじゃないかと。自分たちが配信者…ライバーをしていた頃は周りを含めて投げさせるよりもどう投げていただくか、あくまでリスナー(視聴者)が主導で投げていただく…いわゆるおひねりだとおもってやってましたね」
ーでは何故今のような現状になってしまったのか?
よっちー
「楽を覚えてしまったからですね、なにか企画をするとかなにか面白い事をはするとか、何もしなくてもただ素人レベルの井戸端会議みたいな…それで投げ銭が飛ぶんですよ。ここまで読んでくださってる方は正直なんで投げ銭がそんなので飛んでるの?って疑問に思われたと思います。その答えは競走させてるんですよ、ライバー同士を。そりゃ勝った、負けたの世界だったら勝ちたいと思うのがライバーでありリスナーの心理ですよ」
投げ銭過熱の構造と危険性
現在の投げ銭文化が過熱した背景には、プラットフォーム側の仕組みがあります。ポコチャのS〜Eランク制度やTikTokのA1リーグなど、ライバー同士を競わせるシステムが投げ銭を加速させる一因となっています。
ーポコチャだとS〜Eまでのランク、TikTokならA1リーグのように競わせて投げ銭は過熱していったと…
よっちー
「うん、まさに今名前が出たTikTok Liveが大きな転換点かな。昔はフォロワーが一定数いないとLive権限がなかった、あくまでTikTokは動画投稿アプリだったんだから。それが誰でもライブ(配信)ができるようになってから一気におかしくなったね。だってライブに入っただけでコイン(投げ銭)くれ!ってコレはただのクレクレでしょ?そんなライバーとも呼べないような方々が金!金!金!なにももってないけど、なにもできないけど、先程言った おひねりだけを強要してるのが現状ですよ。中には投げ銭しないリスナーに貧乏人!貧乏人!とまで失礼すぎる人もいますけどね」
健全な配信文化への展望
ーでは、よっちーさんが思うこれからの予想と対策をお願いします
よっちー
「このまま投げ銭強要が続けば、以前もありましたけどリスナーがライバーをナイフで襲撃なんて簡単に起こりますよ。なんでこんな事になるかの構造はライバーが欲張り限界まで投げ銭させる、リスナーは自分の意思を超えそれでも投げ銭に応える。結局どっちも悪いんですよ。挙句にライバーにブロック(出禁)なんかしたら限界突破して人生捨てたリスナーなんて守るべきモノがないんだからキレてヤッちゃう…。で?対策?各プラットフォームがAI監視と運営の目検の強化で危険分子はすぐに永久追放する。そうしたら健全なライバーは今でも苦しいながら頑張って配信してるので健全なライバーによるプラットフォーム浄化…それしかないですね。」
ーよっちーさんは金!金!金!とか投げ銭とかはどうされてますか?
よっちー
「自分はポコチャで投げ銭をしてもらってた時も如何にみんなにお金をなるべくかからないように常に考えてましたね。その先がYouTuberになること。YouTube観るのってタダでしょ?TikTok動画でもちょうどバズった事もあって一気にインフルエンサーとしての立場になれた事も幸いでした。そして今、うちの音楽部門のL.I.P MusicでHannibal Shadowのプロデュースをしていて、これも楽曲をみんなが聞いてくれたらレコード会社から印税が入ってきます。今、自分の収入源を聞いて傷つくリスナーいます?間違いなくいないんですよ」
ー根本的にポコチャやTikTokライバーとは違うと
よっちー
「自分が掲げていた事が今の会社の社訓になってるんだけど"金はあとから自分を追いかけてくる"これは多くの企業では当たり前の話だけど商品を先に納品して後日払いでしょ?飲食店の券売機や信用出来ない企業は別としてね。みんなが使ってるスマホも後払い、電気も後払い、ガス代も後払い。ライバーはその日にいくら投げ銭してもらった分が1日の収入…まさに日雇いライバーって感じかな。だから改めて言わせてもらうけどライバーの方とはアルバイトと正社員みたいなぐらいの感じじゃないですか?」
ーありがとうございます、かなり充実した内容だったのでビックリしてます。では最後にこちらを観てる方にメッセージを
よっちー
「配信アプリを知らない人はそのまま知らなくていいし、すでにハマってるリスナーの方は嫌われたって逃げる、ライバーがわざわざリアルまで家に来ないし来たら警察に通報すればいい。リスナーの尊厳を奪う人が良きライバーなわけがない。違和感を感じたらその違和感は大体当たってます。まっ、自分のYouTubeやTikTokは安心安全だと自信をもって言える!是非皆様、制御不能なよっちーをよろしくお願いします。」
ー本日はありがとうございました!
よっちー
「コラムの連載とかないの?やるよ?ではではまた取材があるその日までトランキーロ!焦らずにお待ちしておりますよ、アディオス!」
要点まとめ
- 投げ銭文化は配信者による強要や過度な競争により社会問題化
- プラットフォームのランク制度が過熱の要因
- TikTok Liveの参入規制緩和が状況を悪化
- 対策としてAI監視と運営による厳格な管理を提案
- 持続可能なクリエイター活動の重要性を強調


会社概要
- 企業名:L.I.P/L.I.P Music
‐ インタビュー:富野由希
‐ 広報担当:清水晴代