世田谷区の世帯年収とマンション相場の関係は?家計データで見る“買える価格ライン”最新版
データを活用し、世帯年収・家計支出・マンション価格を多角的に分析
マンションリサーチ株式会社(本社所在地:東京都千代田区神田美土代町5-2、代表取締役社長:山田力) は、マンション市場の長期的な変化を把握するため、全国14万3,000棟のマンションデータを公開している「マンションナビ」 の保有データを用いて、世田谷区の世帯年収や家計支出、マンション価格相場をもとにした最新レポートを公開しました。
この記事でわかること
1.世田谷区の世帯年収は高い水準で、「教育と環境に投資する」価値志向型の家計構造
2.世帯年収800万円の現実的なマンション購入価格は7,000万円前後
3.過去9年間で世田谷区の中古マンション平均売買価格は52%上昇、資産性が高い
調査背景
世田谷区は「人気が高い一方で価格も高い」と言われる地域ですが、2025年には千歳烏山団地建替えへの容積率緩和の初適用や、上用賀三丁目の大規模マンション計画など、住宅市場の構造変化が進み始めています。
本調査では、世帯年収データ、物価上昇率を踏まえた支出モデル、そして中古マンション相場を総合的に分析し、「世田谷区ではどの層が実際に購入可能なのか」 を生活実感ベースで明らかにしました。
調査概要
調査期間:2020年〜2025年のデータを基に分析(マンションナビ過去データは2016年~現在を対象)
データ出典:マンションナビ、LIFULL HOME’S「住まいインデックス」
調査機関:マンションナビ(https://t23m-navi.jp/)
調査対象エリア:東京都、東京都世田谷区および周辺2区(杉並区、目黒区)
世田谷区の世帯年収データ(2025年11月時点)
世田谷区の平均世帯年収は655万円。東京都平均の564万円を約16%上回っています。

世田谷区は中間層が約7割を占めつつも高所得層が厚い構造が特徴です。
特に700万円以上の層が31.7%と多く、隣接する杉並区や目黒区と比較しても高所得層の比率が高いことから、区全体の平均年収を押し上げています。
世田谷区の家計支出の特徴「教育費×生活費が高水準」
世田谷区の2人以上世帯の年間支出額は、平均472万円です。

住居費・教育費ともに目黒区よりやや低いものの、杉並区より高くなっています。
教育費の高さが世田谷区の家計構造を押し上げる主要因であり、“教育と環境に投資する価値志向型” の家計が多い傾向がみられます。
制度変更と再開発がもたらす今後への影響
2025年の容積率緩和の初適用(千歳烏山団地)、上用賀三丁目の大規模マンション開発(2028年完成予定)など、供給構造に変化が生じています。
これらは 「供給コストを抑えながら供給量を増やす」可能性を持つ施策として注目されています。
世帯年収800万円の“買えるライン”を明確化
世田谷区の中古マンション売買価格相場は6,993万〜7,393万円。想定物件を中古マンション7,000万円とし、以下条件でシミュレーションしました。※数値はすべて概算
・マンション価格:7,000万円
・頭金:300万円
・ローン金利1%/ローン返済期間:35年/ボーナス返済:年間50万円
・月々の支払額:約14万円
ここに教育費・生活費(約20万円)が加わると、赤字になるケースも想定されます。
しかし、マンションナビのデータによれば、世田谷区の中央値は 6,000万円台後半〜7,000万円台前半。築年数と平米数の考慮によって月々の負担は約15万円に収まり、世帯年収800万円でも購入が現実的な価格帯と考えられます。
築年数別の平米単価「世田谷区は“安定相場”」
マンションナビデータでは世田谷区の築年数帯ごとの平均平米単価を公開しています。

築浅と築古の差がわずか22万円に収まり、価格下落が緩やかで資産性が維持されやすい点が大きな特徴です。また、築30年以上の物件も再販・リノベーション需要が強く、価格は底堅く推移しています。
隣接区との比較 世田谷区は「中間価格」かつ「下落が緩やか」
世田谷区と隣接する杉並区・目黒区の築年数帯ごとの平米単価を比較しました。

世田谷区のマンションは価格下落が3区の中でもっとも緩やかになっています。供給は限定的であるものの、築古でも流動性と価格安定性が維持される構造となっています。築年数による価格の差が小さく、資産性の安定した相場と言えるでしょう。
過去9年で52%上昇 安定推移が続く資産性
世田谷区のマンション売買相場(2025年11月時点)は6,933万円〜7,393万円、平米単価99.9万円〜105.7万円。23区内で12位と安定しています。また、中古マンション価格は過去9年間で52%上昇しています。

引き続き、資産価値の維持力が高いエリアといえます。
まとめ 世田谷区の“買える現実”と将来性
世田谷区は住宅費・教育費ともに高いものの、「住環境・学区・ブランド」への投資価値を重視する層に支持されるエリアです。
・築年の選択肢を広げれば、世帯年収800万円でも十分に購入可能
・築古市場も価格が安定し資産価値が落ちにくい
・容積率緩和や再開発により供給が増える可能性がある
中長期の資産形成にも適した“堅実な住宅エリア” といえるでしょう。
今回の調査を参考に、ご自身のライフスタイルに合った検討をしてみてください。
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不動産オウンドメディア「すみかうる」
世田谷区の世帯年収とマンション相場の関係は?家計データで見る“買える価格ライン”最新版
今後も、皆様に役立つ情報を提供し、マンション売買のサポートを強化してまいります。
マンションリサーチ株式会社について
マンションリサーチ株式会社では、 不動産売却一括査定サイトを運営しており、 2011年創業以来「日本全国の中古マンションをほぼ網羅した14万棟のマンションデータ」「約3億件の不動産売出事例データ」及び「不動産売却を志向するユーザー属性の分析データ」の収集してまいりました。 当社ではこれらのデータを基に集客支援・業務効率化支援及び不動産関連データ販売等を行っております。
会社名: マンションリサーチ株式会社
代表取締役社長: 山田力
所在地: 東京都千代田区神田美土代町5-2 第2日成ビル5階
設立年月日: 2011年4月
資本金 : 1億円
コーポレートサイト:https://mansionresearch.co.jp/
本件に関するお問い合わせ先
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TEL:03‐5577‐2041
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